- 龍形走圏
- 熊形走圏
- 単換掌第二法
- 単勾式走圏
- 単勾八法:式一(換掌)
これまでの講習会では養生と武術の相互関係を強調してきましたが、両者に通底するものとしての文化(知恵)についても理解を深めるために、その一端として武器の使用までを今回学ぶことでより深く基本に立ち返っていくことが今回の大きな目的だそうです。そこで八卦掌の絶門兵器(必殺の武器)である鴛鴦鉞の学習までを視野に入れて、単勾式を学ぶことになりました。
単勾式は八大掌法の中でももっともシンプルなものですが、それだけにきちんと学ぶことでより複雑な龍形八大母掌の理解が深まるのだそうです。
単勾式は龍と燕をその姿とし、本質はすばやい方向変化にあるとのことで、その基礎作りのために単換掌第二法をまず学びました。
単換掌は全部で八法の異なる風格があり、基礎として習っているのは“開”をその風格とするものです。これは基礎の身体づくりに必須のためとの由。そして第二法は“緊”をその風格として、よりコンパクトに中心軸のみで回転していく双扣双擺の掌法で、基礎の単換掌との風格の違いに注意して練習する必要があります。扣擺歩にも違いが出てきて、第一法では動かしてもよいが、この第二法では動かしてはいけないのだそうです。
単勾式については、養生としては、前の手をねじることで肝臓を刺激し、後ろの手を鈎手することで心肺を広げるため、怒りをおさめる効果があるのだそうです。武術としては、両の手を翼に見立て全身で燕のごとく動くことで大勢の敵の間をすり抜け大きな武器をかいくぐり敵を切り倒す技なのだとか。そのためには基礎の換掌で行う方向転換と鈎手をしっかり身につける必要があって、その積み重ねがきちんとあれば、武器を手にしたとき自然に扱うことができるとのことでした。
また今回、走圏の基本である中正を中と正の陰陽の関係として理解し身につけていくことを教えていただきました。中は安定、正は標準ということになるのでしょうか。これまでの李先生の教え方は、最初に一見正しい姿勢に見えなくてもきちんと中がとれている状態から始め、次に正しい姿勢になるよう調整して正がとれている状態に進み、今回からはその正を維持したままでもう一度、中のしっかりすわって安定している状態を目指すという、一歩進んだ段階の練習なのだそうです。
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